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【活動報告】伝統芸能カレッジ|能の扉|第2講 能の鑑賞に行きました

2023年4月8日(土)

こんにちは!胡桃堂喫茶店スタッフの伊藤です。
4月1日からスタートした伝統芸能カレッジ【能の扉 ~あなたは能の魅力に目覚めるか!?~】のアシスタントを担当しております。

 

さて、第2講となる4月8日には、カレッジ生のほか、今回お申し込みいただいた方、総勢32名で国立能楽堂へ向かいました。
公演は、①甲南大学 田中教授からの解説・能学案内、②狂言「引括」、20分の休憩を挟んで、③能「雲林院」と進み、終了後には能楽堂の食堂をお借りして感想交換会を開催。参加者の過半数が初めての鑑賞とのことでしたが、「分からなかった」という素直な声も交えながら、各々の感じた「能」を語り合いました。

 

■感想交換会での参加者からの感想・質問、対する田村さんのご回答を一部お見せします

 

Q:「能はこんなにゆっくりしたものなのでしょうか?」
➤「もっと動きのあるテンポの速い能もあります。今日、みんなで見た雲林院は、ゆっくりしたタイプの能になります。今回(寝落ちせず)耐えられれば、他の演目は安心して楽しんでいただけます(笑)。昔はもっと全体的にテンポが速かったという研究報告もあります。どんなんだったんでしょうね。」

 

Q:「鼓の音を聴いて音のパターンを探したが、なかなか識別できませんでした。あれは即興なのでしょうか?」
➤「即興で打っているわけではありません(笑)。8拍を一単位とする基本のリズム構造があって、ちゃんと楽譜もあるんですよ。演奏する囃子方(はやしかた)が、その曲の内容や、その日の舞台の様子をうかがって打っています」

 

Q:「演者の身体の重心がかなり下に置かれており、現代人としては違和感を持った。」
➤「日本の伝統文化では、天に跳躍していくというよりも、下へ下へと大地に根ざしていく感覚があるように感じます。今日の能のなかでも、足を踏み鳴らす足拍子という動きがありましたが、そこには土地への祝福という意味も込められているんだと思います。」

 

■お知らせ

 

– 第10講(7月16日)には再び鑑賞会を予定しており、カレッジ生以外の方々にもご参加いただけますので、ご興味のある方は続報をお待ちください!

 

– 毎回の講義後、YouTube「クルミド放送局」にて影山・田村さんのアフタートークを公開しております。回を重ねるごとにテンポが合わさっていく2人のコンビにも注目です!

 

➤今回の公演直後のトークはこちら